話し方教室では、
挨拶の仕方に始まり、
発声の方法や、
スピーチネタの探し方などなど、
いろんなことを学びました、

話し方教室で一番ためになったこと


ぼくにとって、一番ためになったのが、
毎回行われる3分間スピーチでした。

大勢の人の前に立って、
自分が考えてきたテーマに沿って話すのですが、

初めのうちは、やはり、あがってしまって、
心臓はバクバクして、顔は赤くなるし、
声は震えて、背中にはじっとりと変な汗はかくし、
で散々でした。


しかし、回を増す毎に、だんだん慣れてきて、
聞く人たちの顔も見られるようになり、
話に感情を込めたり、手に動作を付けたりして、
あがることなく、
自然体で話ができるようになったんです。


もちろん、毎回、スピーチに臨む前には、
家で、何度も何度も練習をしました。

前回、先生から注意を受けたところは、
必ず直して、次のスピーチに臨むようにしました。


その甲斐あってか、
先生に褒められることも多くなり、
自分の中で、人前で話をすることに対する自信が
少しずつ持てるようになった
んです。


これが、
話し方教室に行ったぼくにとっての、
一番の収穫でした。


話し方教室でもう一つのよかったこと



そして、もう一つ、
いいことがありました。


それは、・・・





京子と出会えたことです。


京子とは、話し方教室でグループに分かれて、
ロープレ(ロールプレイング)をしたときに、同じグループになり、
そのあと、帰る方向も一緒だったため、
何となく話すようになったのでした。


今考えても、よくわからないのですが、
異性と話すことがあんなに苦手だったぼくが、
京子とは、なぜか、
初対面の時からリラックスして話すことができたんです。

彼女の前では、緊張することなく、普通の自分でいられるんです。
不思議でした。


後から聞いて知ったのですが、
京子も、ぼくと同じように、あがり症で悩んでいて、
それを治すために、この話し方教室に来たそうです。

彼女も、ぼくとは、初めて話をしたときから、
すごく話しやすかったようです。

こうして、ぼくと彼女が互いに
リラックスして話しをすることができたのも、
同じ悩みを持った者同士だったからかも知れません。



話し方教室が終わった帰り道、京子と二人で、
ときどき、ファミレスに寄るようになり、
そこで、その日の反省会をしたりしました。

京子は、その日やった、ぼくのスピーチに対して、
ほとんど褒めることなく、
「表情が硬すぎ!」とか、
「目が泳いでいたよ。」とか、
「話がつまんなかった!」とか、
いろいろとダメ出ししてきます。

ファミレスでの反省会
イメージです。



ぼくは、彼女の言葉に、
一応、素直にうなずくものの、
心の中では、
『もうちょっと、褒めてもいいんじゃないの?』と、
思ったりしていました。

こうして、京子とは、
自然に付き合うようになったんです。


話し方教室について今思うこと


さて、話し方教室に、話を戻すと、
話し方教室というのは、あがり症だったぼくにとって、
実践の場であったと思います。

毎回のスピーチやロープレは、
自分がリアルに人と対峙しながら、
自分の緊張をコントロールして、
自然体でいられるようにする訓練の場でした。

また、話し方教室には、
話し方が上手になりたい人から、
ぼくや京子のように、あがり症を克服したい人まで、
話すことについてのいろんな悩みを持った人がきます。

みんなそれぞれそのような悩みを
抱えていることがわかっているので、
スピーチにしろロープレにしろ、
相手の話を聞く際には、
真剣に聞こうという姿勢で聞いてくれます。

なので、実践の場として、
話し方教室ほど、
やりやすい環境はないと思いますね。